
就職・転職やキャリアパス、学び、スキルなど役立つ情報を紹介します。
2024.11.03
建築設計の仕事とは?仕事の流れや就職先、役立つ資格を徹底解説!
みなさんは、建築設計の仕事内容をご存知でしょうか?
中には、「建築業界に興味はあるけど、具体的な仕事内容は分からない」という方もいるかもしれません。
そこで、本記事では建築設計の仕事について解説します。
仕事の流れや建築設計の就職先、役立つ資格も併せて紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

建築設計の業種
建築設計とは、建物や設備設計に関係する業務を包括的に表した言葉です。
技術士や建築士、建築事務所の職員などが建築設計に携わる業種となっています。
建築設計の業種は、主に「意匠設計」「構造設計」「設備設計」の3種類です。
一つずつどのような内容なのかを見ていきましょう。
意匠設計
意匠設計は、建築物におけるデザインを決定する仕事です。
具体的には、クライアントから要望を聞き取り、理想的な間取りやデザインを考えます。
意匠設計者が作成した設計図を基に工事が進行するため、重要な役割を果たしているのです。
また、意匠設計者は構造設計者や設備設計者と連携して全体をまとめるリーダー役を担います。
そのため、スケジュール管理能力やリーダーシップも必要になるでしょう。
構造設計
構造設計は、「構造」の観点から建築物の設計に問題がないか確かめる仕事です。
具体的には、構造解析や部材検討、ディテールの検討、計算書の作成、申請業務、着工後の現場対応などが含まれます。
構造設計者は力学的なセンスやコミュニケーション能力を持ち、柔軟にスケジュール調整しながら効率よく仕事を進めなければなりません。
また、問題があった際に解決策を考案する「提案力」も求められます。
設備設計
設備設計は、建物として機能するために必要な電気・空調・音響・給排水設備などを適切に計画・設計する仕事です。
設備設計者は、省エネルギーや快適性を考慮しながら、建物のインフラ整備やデザインと機能の両立を図ります。
また、設備機器の選定時には、コストも考えなければなりません。
クライアントの希望と予算感を両立させるためにも、コスト管理力が求められます。
建築設計の仕事の流れ
続いて、建築設計の主な仕事の流れを解説します。
・クライアントとの打ち合わせ
・現地調査、コンセプトの構築
・建築設計
・施工会社選定、竣工監理
・引き渡し
それでは見ていきましょう。
【クライアントとの打ち合わせ】
まずは、クライアントとの打ち合わせを入念に行い、ニーズを捉えます。
【現地調査、コンセプトの構築】
次に現地調査をし、その調査結果をもとに、コンセプトを構築します。
【建築設計】
クライアントとの合意が得られたら、建築設計を開始します。
これは、意匠設計や構造設計・設備設計で連携を取りながら慎重に進めていきます。
【施工会社選定、竣工監理】
クライアントから設計案の了承を得られたら、施工会社を選定します。
建築設計事務所は、工事が順調に進んでいるかしっかりと確認します。
【引き渡し】
工事が終了したら、建築物をクライアントへ引き渡します。
場合により、完成後のチェックや修繕にも関わることもあります。
建築設計の就職先
建築設計の就職先は、設計事務所やハウスメーカー、ゼネコンなどがあります。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
設計事務所
設計事務所では、建築士が建物のデザインや設計を担当しています。
建築士1名とスタッフ数名で運営する事務所から、建築士が多数在籍して総従業員数100名以上の大型事務所まで、規模は様々です。
人員構成によりデザインの要である「意匠設計」「構造設計」は事務所内で行い、「設備設計」は外部に依頼するケースもあります。
設計事務所では設計後の施工は工務店が行い、建築設計士は工事が適正に行われているかを確認する「監理」を担当するのです。
設計事務所に建築を依頼する顧客は、予算や時間よりデザイン性を重視する傾向にあります。
また、ハウスメーカーのように規格がないため、より自由でアーティスティックな建築に携われる職場と言えるでしょう。
住宅以外に公共施設や公園なども手掛けており、建築設計の全ての工程を体験できるので、スキルアップするためには最適な職場です。
一方、デメリットとして「大手企業よりも福利厚生が充実していない」、「建築士のアシスタント的業務が中心になる」などが挙げられます。
設計事務所を選ぶ際には、代表の建築士から何を学びたいかを明確にしておくと安心です。
ハウスメーカー
ハウスメーカーは、規格を統一し大量生産することにより、コストを押さえた住宅を販売しています。
建築設計士のオリジナリティを発揮するのが難しい半面、経験が浅くても規格に沿って設計できるのがメリットです。
建売住宅であれば、入社2〜3年目には単独で建築設計を任せられるため、若いうちから実績を重ねていけます。
また、「予算は安く」「早く建てたい」という顧客の要望と、デザイン性を両立させるために提案力も培われるようです。
給与や福利厚生が安定しているため、実績を積みながら一級建築士を目指す環境も整っているのがポイントです。
経験を積むことで注文住宅で設計センスをより活かせるチャンスも増え、カフェやクリニックなど店舗併用住宅の設計にも携わり、一般住宅以外の設計スキルも身に付けることができます。
未経験からスキルアップして建築設計士を目指す方は、ハウスメーカーへの就職を検討しましょう。
ゼネコン
大手ゼネコンは、ショッピングモールやタワーマンション、スタジアム、ミュージアムなど様々な大型建築を手掛けています。
個別の建物だけではなく、住居と商業施設を組み合わせた「街づくり」のプロジェクトもゼネコンの仕事です。
ゼネコンへ入社することで、個人住宅にはない大胆なデザイン建築の設計を担当でき、歴史に名を刻む仕事ができる可能性もあります。
また、スーパーゼネコンと呼ばれる超大手企業では、平均年収1000万円以上を狙えるので収入面の魅力も大きいです。
しかし、大規模建築は関わる企業や人員が多く、それぞれの立場を尊重しながらも建築設計士としての矜持を貫くのはストレスも大きいというデメリットがあります。
多くの人とコミュニケーションを取り、歴史に残る仕事をしたいと考えている方は、ぜひゼネコンへの就職を検討してみてください。
建築設計として働く上で役立つ資格
最後に、建築設計として働く上で役立つ「技術士資格」と「建築士資格」を解説します。
技術士
技術士は、科学技術に関する高度な応用能力を備えた技術者に与えられる国家資格で、建築士では扱えない鉄道や送電線なども扱えます。
技術士の分野は幅広く、建設部門の他にも電気や情報工学など21種類あるのが特徴です。
技術士資格は、建築技術者としての高い能力を証明するもので、キャリアアップや独立開業、海外での活動に役立つでしょう。
建築士
建築士には、「木造建築士」「二級建築士」「一級建築士」の3種類があり、それぞれ取り扱いができる建築物が違います。
どの資格も建築設計士の仕事ではありますが、自分の業務や将来の目標に合った資格を目指してください。
木造建築士
3つの建築士の中で、扱える建築物の範囲が一番狭いのが木造建築士です。
無資格から木造建築士を取得して、取り扱えるようになるのは延床面積100㎡以上300㎡までの2階建てまでの木造建築となっています。
木造戸建住宅のみを受注したり、古民家などの再生リノベーションに特化した職場で働く場合は、木造建築士の資格を活かせるでしょう。
二級建築士
国家資格の二級建築士を取得していると、建築物の設計や工事監理などを担当できます。
一級建築士と比較して、設計できる建物の規模と構造に制限がありますが、二級建築士も建築業界で大変優遇される資格です。
また、二級建築士として4年の実務経験があれば、一級建築士の受験資格が得られるので、建築士としてキャリアアップを目指す場合は、二級建築士資格を取得することをおすすめします。
一級建築士
一級建築士は、高層ビルから住宅まで物件規模を問わず設計を担当できます。
施工管理技士など、他の国家資格と比べ、非常に難易度の高い資格で、設計だけでなく施工やデベロッパーなど、幅広い分野で重宝されます。
一級建築士の資格取得は建築系の学校を卒業すれば、実務経験がなくても受験可能です。
合格後に大学卒業者は2年、専門学校卒業者は4年の実務経験を積んだ後に、一級建築士として登録完了し一級建築士を名乗ることができます。
建築系の学校を卒業していない場合は、7年間の実務経験後に二級建築士になれば受験資格を得られ、4年の実務経験後に一級建築士の登録が可能です。
まとめ
本記事では、建築設計の仕事や仕事の流れ、就職先について解説しました。
建築設計の業種は、主に「意匠設計」「構造設計」「設備設計」の3種類あります。
主な仕事の流れは、「クライアントとの打ち合わせ」「現地調査、コンセプトの構築」「建築設計」「施工会社選定、竣工監理」「引き渡し」です。
建築設計の就職先は、設計事務所やハウスメーカー、ゼネコンなどがあります。
それぞれ特徴が異なるため、自分の条件に合った職場を選んでください。
また、「技術士資格」と「建築士資格」は、建築設計として働く上で大変役立つため、建築設計の仕事に就きたい方は積極的に取得しましょう。

