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2025.03.11
有休消化中に転職先で働ける?注意点や転職する前にやっておくべきことを解説!

転職を決意した方の中には、有休消化中に転職先で働きたいと考える方もいるのではないのでしょうか。
そこで本記事では、有休消化中に転職先で働けるのかを解説します。
転職する前にやっておくべきことも紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
有休消化中に転職先で働ける?
有休消化中に転職先で働けるのか、解説していきます。
法律上は有休消化中に転職先で働いても問題ない
労働基準法上、有給休暇は労働者の権利として認められており、その期間中の活動を制限する具体的な規定はありません。
そのため、純粋に法律の観点から見ると、有休消化中に別の会社で働くことは可能です。
ただし、これは法律上の話であり、実務上はより慎重な判断が必要となります。
企業との信頼関係や今後のキャリアへの影響も考慮すべき重要な要素となってきます。
両社の就業規則を確認しておくと安心
現在の会社と転職先、双方の就業規則をしっかりと確認することが重要です。
多くの企業では、就業規則に他社との兼業や在職中の他社就労に関する規定を設けています。
特に、在職中の競合他社への就職や、企業秘密の漏洩につながる可能性がある場合は明確に禁止されていることが多いでしょう。
雇用保険の二重加入は法律で禁止されている
雇用保険制度において、同時期に複数の事業所で雇用保険に加入することは法律で明確に禁止されています。
有休消化中も前職の雇用保険が継続しているため、この期間中に新しい職場で雇用保険に加入することはできません。
仮に二重加入が発覚した場合、不正受給とみなされる可能性があり、後から大きな問題となります。
適切な手続きとしては、前職の雇用保険資格を喪失した後に、新しい職場での雇用保険加入手続きをするべきです。
この点は必ず人事部門に確認し、法令順守を徹底しましょう。
有休消化中に転職活動する際の注意点
続いて、有休消化中に転職活動する際の注意点を解説します。
・転職活動は有休消化前から進める
・有休消化中に転職活動が終わらない可能性がある
・アルバイトも二重就労になる
・懲戒処分・入社取り消しのリスクがある
それでは見ていきましょう。
転職活動は有休消化前から進める
転職活動は有休消化前から進めましょう。
理想的なのは、有休消化期間に入る前に転職活動を完了させることです。
これにより、有休消化中の就労に関するリスクを回避でき、スムーズな転職が可能となります。
事前に十分な準備期間を設け、計画的に転職活動を進めることで、有休消化期間中のトラブルを防ぐことができます。
退職時期の調整も含めて、慎重に転職活動の計画を立てましょう。
有休消化中に転職活動が終わらない可能性がある
転職活動は予想以上に時間がかかることがあります。
有休消化期間内に希望する転職先が見つからない可能性も考慮に入れておきましょう。
その場合、一旦退職して転職活動に専念するか、有休を一部残して活動を継続するかなど、複数の選択肢を検討しておくことをおすすめします。
アルバイトも二重就労になる
有給休暇中のアルバイトも、法的には二重就労とみなされる可能性があります。
短期や単発のアルバイトであっても、現在の会社の就業規則に違反する可能性があるため、注意が必要です。
特に、競合他社でのアルバイトは避けてください。
懲戒処分・入社取り消しのリスクがある
最も注意すべき点は、二重就労が発覚した場合の懲戒処分や、内定取り消しのリスクです。
現在の会社からの懲戒処分はもちろん、転職先からも信頼を損ね、入社取り消しとなるケースもあります。
これは将来のキャリアにも大きな影響を及ぼすため、慎重な判断が求められます。
転職する前にやっておくべきこと
ここからは、転職する前にやっておくべきことを解説します。
・転職の目的を明確にする
・自分の市場価値を知る
・現職でできることをやり尽くす
・ライフプランを見直す
転職を考える際、まずは「なぜ転職をしたいのか」「本当に転職が必要か」を冷静に見極めることが重要です。
感情や一時の不満で転職を決断してしまうと、後悔する可能性が高まります。
転職の目的を明確にする
転職を考える第一歩として、目的を明確にすることが大切です。
「何が不満なのか」「どのような条件が満たされれば理想的なのか」をしっかりと見極めることが、転職活動の方向性を定める鍵になります。
具体的には、希望する企業や職種について調査し、自分に合う環境や役割がどこにあるのかを把握することが重要です。
また、転職によって求められるスキルや経験が今の自分に足りているかも確認し、不足している部分があればそれを補うための準備をしておくことで、転職後のミスマッチを防げます。
目的が明確であればあるほど、転職活動も効率よく進められるでしょう。
自分の市場価値を知る
まずは、自分の市場価値を客観的に知ることから始めましょう。
転職をはっきりと決意していなくても、転職サイトに登録し、自分のスキルや経歴がどのように評価されるかを確認するだけでも大きな収穫があります。
さらに、コンサルタントとの面談や市場価値を測る分析ツールを活用することで、自己分析も深まるでしょう。
実際にスカウトやオファーが来れば、自分のスキルがどの程度市場で評価されているかが分かります。
自分の市場価値を理解すれば、自信を持って転職に踏み切れるか、あるいは現職でのステップアップを目指すかの判断材料になります。
現職でできることをやり尽くす
転職を決める前に、現職でできることを全てやり尽くすことも大切です。
まずは、部署内の異動や昇進が可能かどうかを上司と相談し、現在の職場環境で不満が解消できるかを検討してください。
資格支援制度や研修制度などがある場合、それを活用してスキルアップを図ることも、転職せずに今の職場で自分を高める手段となります。
また、現職で人脈を築くことは今後のキャリアにおいても大きな資産です。
転職後に後悔しないためにも、現職での可能性を最大限に活かし、今の職場で成し遂げられることを把握してから次のステップに進みましょう。
ライフプランを見直す
転職活動の準備と同時に、ライフプランの見直しを始めておくと安心です。
現職の退職金や年金制度、福利厚生などを確認し、転職が将来の資金計画に与える影響を把握しておきましょう。
また、住宅ローンの審査では勤続年数が重視されるため、ローンを検討中であれば早めに手続きを進めることが賢明です。
転職後には一時的に収入が不安定になる可能性もあるため、ライフイベントや収支の計画を慎重に判断します。
長期的な視点でライフプランを見直すことで、転職が生活全体にどのように影響するかを事前に予測し、後悔しない選択ができるはずです。
有休消化中のおすすめの過ごし方
最後に、有休消化中のおすすめの過ごし方を解説します。
・新たな経験を積む
・入社の準備を進める
・転職エージェントや求人サイトを活用する
転職を検討している方は、この章の内容を確認しておきましょう。
新たな経験を積む
有休消化期間は、新しいキャリアに向けて自己投資できる貴重な時間です。
この期間を活用して、転職先で必要となるスキルの習得や資格取得に取り組むことをおすすめします。
例えば、オンライン講座やセミナーへの参加、読書による知識の習得、語学力の向上などが効果的です。
また、趣味や副業として個人プロジェクトを始めることで、新しい視点や経験を得ることもできます。
特に、これまでの業務では経験できなかった分野にチャレンジすることで、視野を広げ、創造性を高められます。
ただし、現在の会社との契約に抵触しない範囲で活動することが重要です。
この期間を前向きな自己成長の機会として活用しましょう。
入社の準備を進める
新しい職場での成功を確実にするため、入社前の準備期間として有休消化期間を活用することは非常に効果的です。
まず、転職先の業界や企業についての理解を深めるため、関連ニュースや専門書籍に目を通し、最新のトレンドや課題を把握しましょう。
また、必要な持ち物や提出書類のリストを作成し、計画的に準備を進めることで、入社後のスムーズなスタートが期待できます。
さらに、生活リズムを新しい勤務時間に合わせて徐々に調整したり、通勤ルートの下見をしたりすることで、心身ともに準備を整えられます。
有休消化中の期間を活用して、気持ちの切り替えと共に、実務的な準備も怠りなく進めていくことが大切です。
転職エージェントや求人サイトを活用する
転職エージェントや求人サイトを活用することも1つの方法です。
転職エージェントは、求職者の希望条件や経験に合った求人を厳選して紹介してくれるため、自分で企業を探す時間を大幅に削減できます。
さらに、面接日程の調整や給与交渉を代行してくれることが多く、仕事を続けながらでもスムーズに転職活動を進められます。
一方、求人サイトを活用すれば、幅広い求人情報の中から自分のペースで企業を選び、直接応募することができます。
気になる企業の募集状況をリアルタイムで確認できるため、より多くの選択肢の中から最適な転職先を見つけることが可能です。
また、転職エージェントでは、企業の詳細情報や面接対策のアドバイスも提供してくれます。
そのため、限られた時間で効果的に転職準備を進められるのがメリットです。
求人サイトとエージェントを併用することで、より多角的なアプローチができ、希望に合った転職を実現しやすくなります。
まとめ
本記事では、有休消化中に転職先で働けるのかを解説しました。
法律上は、有休消化中に転職先で働いても問題ありません。
ただし、多くの企業では、就業規則に他社との兼業や在職中の他社就労に関する規定を設けています。
有休消化中に転職先で働きたい場合は、両社の就業規則を確認しておくと安心です。