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2025.03.11

【転職自己PR】コミュニケーション能力の伝え方とは?言い換えや例文を紹介!

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面接では、自己PRを求められることがあります。

中には「コミュニケーション能力が高い」ことが、自分の長所だと思う方もいるでしょう。

ただし、「コミュニケーション能力」は他の言葉へ言い換えた方が、面接官に自分をアピールできます。

そこで本記事では、面接で使えるコミュニケーション能力の伝え方を解説します。

言い換えや例文も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

 

コミュニケーション能力とは?

 

文部科学省は、コミュニケーション能力を以下のように定義しています。

 

いろいろな価値観や背景を持つ人々による集団において、相互関係を深め、共感しながら、人間関係やチームワークを形成し、正解のない課題や経験したことのない問題について、対話をして情報を共有し、自ら深く考え、相互に考えを伝え、深め合いつつ、合意形成・課題解決する能力。

 

引用:資料5 言語能力について(整理メモ)

 

コミュニケーション能力とは、他社と円滑に意思疎通を図る力のことです。

単に「話す」「聞く」だけではなく、相手の意図を正しく理解し、自分の考えを適切に伝えるスキルが求められます。

 

コミュニケーション能力に不可欠な3要素

 

コミュニケーション能力には、「聞く力」「伝える力」「質問する力」の3要素が含まれます。

 

 

聞く力

 

コミュニケーション能力には、相手の話を積極的に理解しようとする「聞く力」が含まれます。

具体的には、以下の要素が重要です。

 

・相手の話を最後まで遮らずに聞く

・適切なタイミングでうなずきや相槌を入れる

・表情やジェスチャーから非言語情報も読み取る

・話の要点を整理しながら聞く

・相手の感情や立場に共感する姿勢を持つ

 

単に話を聞くだけでなく、相手の意図や背景まで理解しようとする積極的な傾聴が必要です。

 

伝える力

 

コミュニケーション能力には、自分の考えや意図を相手に正確に「伝える力」も含まれます。

具体的には、以下の要素が重要です。

 

・結論から話す

・論理的に筋道を立てて説明する

・相手の理解度に合わせて説明の粒度を調整する

・専門用語を適切に使い分ける

・具体例を交えて分かりやすく説明する

 

特に建築設計の分野では、専門的な内容を非専門家にも分かりやすく伝える力が重要です。

 

質問する力

 

コミュニケーション能力には、「質問する力」も含まれます。

「質問する力」とは、効果的な質問により必要な情報を引き出し、相互理解を深める力です。

具体的には、以下の要素が重要です。

 

・状況に応じてオープン質問とクローズド質問を使い分ける

・相手の答えやすい質問から始める

・確認のための質問を適切に行う

・質問の意図を明確にする

・相手の発言の背景を探る質問をする

 

特に設計の要望をヒアリングする際には、クライアントの潜在的なニーズを引き出すための質問力が重要となります。

 

コミュニケーション能力を言い換えてみよう

 

ここからは、コミュニケーション能力の言い換え例を紹介します。

 

・相手の本音が分かる

・話の要点を一瞬でつかめる

・意見を素直に言える

・順序立てて説明できる

・見やすい資料が作れる

・リーダーシップがある

・場の空気に合わせられる

・改善案を提案できる

 

それでは一つずつ見ていきましょう。

 

 

相手の本音が分かる

 

相手の表情、声のトーン、態度などの非言語メッセージから真意を読み取る力です。

また、発言の背景にある感情や考えを理解し、言外の意味を汲み取れます。

建築設計では特に、クライアントの表面的な要望だけでなく、本当に実現したいことや懸念事項を理解することが重要です。

これにより、より満足度の高い提案が可能となり、プロジェクトの成功につながります。

 

話の要点を一瞬でつかめる

 

膨大な情報から重要なポイントを素早く抽出し、本質を理解する能力です。

会議やミーティングでの議論の焦点を即座に把握し、適切な対応や意見を述べることができます。

建築設計では、様々な要望や制約条件の中から、最も重要な要素を見極め、優先順位をつけることが求められます。

この能力により、効率的なプロジェクト進行が可能となります。

 

意見を素直に言える

 

自分の考えや提案を、相手を不快にさせることなく、建設的に伝える能力です。

反対意見であっても、根拠を示しながら冷静に説明することができます。

建築設計では、技術的な制約や予算的な問題点を指摘する必要がある場面も多く、それらを適切に伝えることで、より良い解決策を見出せます。

 

順序立てて説明できる

 

複雑な情報を整理し、相手が理解しやすい順序で論理的に説明する力です。

前提条件から結論まで、筋道を立てて分かりやすく伝えることができます。

建築設計では、設計コンセプトや技術的な詳細を、クライアントや施工業者に説明する機会が多いです。

この能力があれば、スムーズな合意形成と正確な情報共有が可能となります。

 

見やすい資料が作れる

 

情報を視覚的に整理し、相手に伝わりやすい資料を作成する能力です。

図表やグラフを効果的に使用し、重要なポイントが一目で分かる資料構成ができます。

建築設計では、図面やプレゼンテーション資料の作成が必須です。

この能力により、提案内容を効果的に伝え、クライアントの理解を深められます。

 

リーダーシップがある

 

チームの目標を明確に示し、メンバーの力を最大限に引き出す能力です。

状況を適切に判断し、必要な指示や支援を行えます。

建築設計では、多くの関係者との協働が必要であり、プロジェクトを成功に導くためには、チームをまとめ、適切な方向性を示すリーダーシップが不可欠です。

 

場の空気に合わせられる

 

状況や雰囲気を読み取り、適切な振る舞いや発言ができる能力です。

フォーマル・カジュアルの使い分けや、相手の立場に応じたコミュニケーションができます。

建築設計では、クライアントや施工業者など、様々な立場の人々と関わる機会が多く、それぞれの状況に応じた適切な対応が求められます。

 

改善案を提案できる

 

問題点を的確に把握し、具体的で実現可能な解決策を提案する能力です。

現状分析から課題を抽出し、効果的な改善方法を考えられます。

建築設計では、様々な制約条件や要望の中で最適な解決策を見出さなければいけません。

この能力があれば、プロジェクトの質を向上させることが可能です。

 

企業がコミュニケーション能力を重要視する理由

 

続いて、企業がコミュニケーション能力を重要視する理由を解説します。

 

・チームワークが求められるため

・クライアントとの信頼関係の構築に不可欠なため

・コミュニケーションのあり方が変化したため

 

なぜ企業が応募者にコミュニケーション能力を求めるのか、一つずつ見ていきましょう。

 

 

チームワークが求められるため

 

建築設計では、意匠設計者・構造設計者・設備設計者など、多くの専門家との協働が必要不可欠です。

また、施工業者や材料メーカーとの調整も頻繁に発生します。

そのため、チーム内での円滑なコミュニケーションが、プロジェクトの成否を左右します。

特に、各メンバーの専門性を理解し、適切な情報共有や進捗管理をすることが重要です。

また、問題が発生した際の迅速な対応や解決策の検討にも、高いコミュニケーション能力が必要となります。

プロジェクトの品質向上には、チーム全体の協力が不可欠です。

 

クライアントとの信頼関係の構築に不可欠なため

 

建築設計は、クライアントの要望を形にする創造的な作業です。

そのため、クライアントの真のニーズを理解し、適切な提案を行うためのコミュニケーション能力が重要となります。

また、予算や工期、法規制などの制約条件を説明する際も、クライアントの理解を得られるよう、分かりやすい説明が求められます。

さらに、設計の進捗状況や変更点を適切に報告し、信頼関係を維持することが、プロジェクトの円滑な進行につながります。

信頼関係は、長期的な取引関係の構築にも影響を与える重要な要素です。

 

コミュニケーションのあり方が変化したため

 

デジタル化の進展により、対面でのコミュニケーションに加え、オンラインでの打ち合わせやチャットでの情報共有など、コミュニケーション手段が多様化しています。

また、働き方改革の推進により、時間や場所に縛られない柔軟な働き方が増加し、効率的なコミュニケーションの重要性が高まっているのです。

さらに、グローバル化に伴い、異なる文化背景を持つ人々との協働も増加しており、より高度なコミュニケーション能力が求められています。

 

コミュニケーションをアピールする際に気をつけること

 

最後に、コミュニケーションをアピールする際に気をつけることを解説します。

 

・「コミュニケーション」というワードは使わない

・結論から先に言う

・具体的なエピソードを添える

・応募先でどのように活かせるかを伝える

・面接当日の振る舞いと矛盾させない

 

転職面接を受ける予定の方は、この章の内容をしっかりと把握しておきましょう。

 

 

「コミュニケーション」というワードは使わない

 

転職面接では、「コミュニケーション」というワードは使わないでください。

なぜなら、「コミュニケーション能力がある」という抽象的な表現は説得力に欠けるためです。

代わりに「チーム内で積極的に情報共有を行い、プロジェクトの進捗状況を常に把握していました」「クライアントの要望を丁寧にヒアリングし、設計に反映させてきました」など、具体的な行動や成果を示す表現を使うことが重要です。

また、「報告・連絡・相談を徹底する」「分かりやすい説明を心がける」といった、実践的な表現を用いることで、より説得力のあるアピールができます。

 

結論から先に言う

 

面接官の理解を促すため、結論から先に言うことが重要です。

例えば、「プロジェクトの完遂率を向上させました」と結論を述べた後で、「具体的には、週次でのミーティングを提案し、問題点の早期発見と解決に努めました」と説明を加えていきます。

このように、成果や結論を先に示し、その後で詳細や過程を説明することで、面接官は話の展開を理解しやすくなります。

 

具体的なエピソードを添える

 

抽象的な説明ではなく、具体的なエピソードを添えることが重要です。

例えば、「設計変更が多い案件で、施工業者との週次ミーティングを提案し、情報共有の仕組みを整備しました。その結果、手戻りが減少し、工期の遅延を防ぐことができました」といった具体例を示すと、実践的なスキルや成果を効果的にアピールできます。

数値化できる成果があれば、それも含めて説明するとより説得力が増します。

 

応募先でどのように活かせるかを伝える

 

過去の経験やスキルを、応募先でどのように活かせるかを具体的に説明することも重要です。

例えば、「御社の環境配慮型建築プロジェクトにおいて、前職での省エネ設計の経験を活かし、施工業者や設備設計者との効果的な連携を図れると考えています」というように、自身の強みと企業のニーズを結びつけて説明します。

企業研究を十分に行い、具体的な提案ができることが重要です。

 

面接当日の振る舞いと矛盾させない

 

面接当日の振る舞いが、アピールする内容と一致している必要があります。

例えば、「分かりやすい説明を心がけています」と言いながら、面接での説明が冗長で整理されていない場合、説得力が大きく損なわれます。

また、「積極的にコミュニケーションを取ります」と言いながら、面接での受け答えが消極的であれば、真偽を疑われる原因となるでしょう。

終始一貫した態度で面接に臨むことが重要です。

 

まとめ

 

本記事では、面接で使えるコミュニケーション能力の伝え方を解説しました。

「コミュニケーション能力」は他の言葉へ言い換えた方が、面接官に自分をアピールできます。

今回紹介した内容を参考にして、転職面接に臨みましょう。

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