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2025.03.11
建築設計の面接でよくある質問とは?回答例や面接で採用されやすい人の特徴を解説!

これから建築設計の面接をする方は「どんなことを聞かれるのか」「どのように答えれば良いのだろう」と悩んでいるのではないのでしょうか。
そこで本記事では、建築設計の面接でよくある質問を紹介します。
回答例や面接で採用されやすい人の特徴も解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
建築設計の面接でよくある質問7選
建築設計の面接で、よくある質問7選を紹介します。
1.自己紹介・自己PR
2.志望動機・理由
3.これまでの職務経歴
4.前職を辞めた理由
5.自分の長所や短所
6.他に応募している企業の有無
7.将来のキャリアプラン
それぞれの質問意図と回答例を見ていきましょう。
①自己紹介・自己PR
自己紹介・自己PRの質問意図は、応募者の人となりや価値観、コミュニケーション能力を把握することです。
回答例は、以下の通りです。
私は◯年間、主に集合住宅の設計に携わってきました。
特に環境配慮型設計を得意とし、省エネ建築の設計で複数の賞を受けた経験があります。 また、施工現場との密な連携を心がけ、実現可能な提案を行うことを常に意識してきました。 チームでの協働を重視し、後輩の育成にも積極的に取り組んでいます。 |
このように、具体的な実績と人柄が伝わる回答が望ましいです。
自己紹介・自己PRは、ダラダラと長く話すのではなく1分以内にまとめてください。
②志望動機・理由
志望動機・理由の質問意図は、応募者の建築への情熱や会社理解度、入社後の定着可能性を確認することです。
回答例は、以下の通りです。
御社の◯◯という設計理念に共感し、特に△△プロジェクトに見られる環境配慮型の設計アプローチに強く惹かれました。
前職での集合住宅設計の経験を活かしながら、より広い範囲で社会に貢献できる設計に携わりたいと考えています。 |
このように具体的な企業研究に基づく回答をしましょう。
自身のキャリアプランと企業の方向性の一致を示すことが重要です。
③これまでの職務経歴
これまでの職務経歴の質問意図は、実務経験のレベルと即戦力としての可能性を評価することです。
回答例は、以下の通りです。
前職では主に集合住宅の設計を担当し、基本設計から実施設計、現場監理まで一貫して携わってきました。
特に、◯◯マンションプロジェクトでは、プロジェクトリーダーとして10名のチームを統括し、限られた予算内で環境性能の高い設計を実現しました。 また、BIMを活用した業務効率化にも取り組み、作業時間を30%削減することができました。 |
このように、具体的な成果を交えた回答が効果的です。
④前職を辞めた理由
前職を辞めた理由の質問意図は、転職の真意と新しい職場での定着可能性を判断することです。
回答例は、以下の通りです。
前職での経験は非常に貴重でしたが、より幅広い建築分野にチャレンジしたいと考えました。
特に、御社が手がけている公共建築の設計に強い関心があり、社会的影響力のある建築に携わりたいと考えています。 また、御社の充実した研修制度を活用し、さらなるスキルアップを図りたいと考えています。 |
このように前向きな理由を示しつつ、新しい環境への期待を伝える回答が望ましいです。
⑤自分の長所や短所
自分の長所や短所の質問意図は、自己分析力と改善への意識を確認することです。
回答例は、以下の通りです。
長所は細部まで丁寧に作業を進める正確性です。
実施設計では、ミスの少なさを評価いただいてきました。 一方で短所は、完璧を求めすぎるあまり作業効率が落ちることです。 これに対しては、タイムマネジメント手法を学び、重要度に応じた時間配分を意識して改善に努めています。 |
このように、具体的なエピソードと改善策を含めた回答が効果的です。
建築設計特有の特性を踏まえた回答が望まれます。
⑥他に応募している企業の有無
他に応募している企業の有無の質問意図は、入社意欲の度合いと採用の可能性を判断することです。
回答例は、以下の通りです。
現在、他に2社応募していますが、御社が第一志望です。
特に御社の◯◯という設計アプローチに強く共感しており、ぜひ携わらせていただきたいと考えています。 応募している2社も建築設計事務所ですが、御社の案件規模や設計理念により魅力を感じています。 |
このように誠実に回答しつつも、当該企業への強い興味を示す回答が望ましいです。
⑦将来のキャリアプラン
将来のキャリアプランの質問意図は、長期的な定着可能性と成長意欲を確認することです。
回答例は、以下の通りです。
入社後3年間は、御社の設計手法をしっかりと習得し、チームの中核メンバーとして活躍したいと考えています。
5年後には、プロジェクトリーダーとして後輩の指導も担いながら、環境配慮型建築の専門家として認められるよう努めていきたいです。 将来的には、御社の設計部門の中核として、社会に貢献できる建築の実現に携わっていきたいと考えています。 |
このように、具体的なステップを示す回答が効果的です。
良い印象を与える逆質問の例
ここからは、良い印象を与える逆質問の例を紹介します。
・入社までに身につけておくべきスキルはありますか?
・仕事をする上で必要な資格はありますか?
・具体的な仕事内容をお聞かせください。
・御社で活躍している方の特徴はありますか?
・働いている方の年齢層を教えてください。
逆質問も、よくある質問の一つです。
転職面接をする前に、どのような逆質問をするのか準備しておきましょう。
入社までに身につけておくべきスキルはありますか?
この質問は、入社後の活躍に向けた準備意欲と向上心をアピールできます。
また、企業が重視するスキルや社風を理解する機会にもなるのです。
面接官からは「即戦力として期待している」といった回答が得られれば、求められるレベルを把握でき、入社までの準備期間を有効活用できます。
前向きな姿勢と具体的な行動計画を示せる質問として効果的です。
仕事をする上で必要な資格はありますか?
この質問は、キャリアアップへの意欲と計画性をアピールできます。
資格取得のサポート制度の有無や、企業が重視する資格を確認できる機会にもなります。
また、入社後のキャリアパスを具体的にイメージでき、自己啓発の方向性を定める上でも有用です。
企業の人材育成方針を理解する質問としても効果的です。
具体的な仕事内容をお聞かせください。
この質問は、業務への理解度と意欲の高さを示すことができます。
また、募集要項だけでは分からない具体的な役割や責任範囲を確認できます。
チーム構成や業務の進め方など、実務に関する詳細情報を得られることで、入社後のミスマッチを防ぐことが可能です。
御社で活躍している方の特徴はありますか?
この質問は、企業文化への理解と適応意欲をアピールできます。
また、求められる人材像を具体的に把握することで、自身の適性を確認する機会にもなります。
面接官からは「主体性のある人」「チームワークを重視する人」といった回答が得られ、企業の価値観や成功要因を理解する上で有効です。
働いている方の年齢層を教えてください。
この質問は、職場環境への関心と長期的な視点をアピールできます。
世代構成を知ることで、自身の成長機会や将来的なキャリアパスをイメージしやすくなるでしょう。
また、職場の雰囲気や人間関係、組織の活性化度合いを推測する手がかりにもなります。
面接官に、長期的なキャリア形成を考えている印象を与える質問です。
建築設計の面接で採用されやすい人の特徴
続いて、建築設計の面接で採用されやすい人の特徴を解説します。
・コミュニケーション能力が高い
・専門知識や技術がある
・AIやITを使いこなせる
・入社理由が明確である
建築設計の転職面接を受ける方は、この章の内容をしっかりと確認しておきましょう。
コミュニケーション能力が高い
建築設計では、クライアントや施工業者、設備設計者など、多くの関係者との協働が必要不可欠です。
高いコミュニケーション能力を持つ人材は、設計意図を的確に伝えられるだけでなく、各関係者の要望や懸念を適切に理解し、プロジェクトを円滑に進められます。
また、社内でのチームワークも重要で、上司や同僚との効果的なコミュニケーションにより、プロジェクトの質を向上可能です。
特に、複雑な技術的内容を非専門家にも分かりやすく説明できる能力は、クライアントとの信頼関係構築に大きく貢献します。
専門知識や技術がある
建築設計において、構造、設備、法規制などの専門知識は不可欠です。
特に、構造計算の基礎知識や建築基準法の理解は、安全で法令に適合した設計をする上で重要です。
また、環境配慮設計や省エネ技術などの最新知識も求められます。
CADやBIMなどの設計ツールの操作スキルも必須で、これらを効率的に使いこなせることで、生産性の向上に貢献できます。
さらに、施工方法や材料に関する知識は、実現可能な設計提案をする上で重要な要素です。実務経験を通じて得られた具体的なノウハウは、面接官に高く評価されます。
AIやITを使いこなせる
現代の建築設計では、AIやITツールの活用が不可欠となっています。
BIMソフトウェアやCADの高度な操作スキルはもちろん、AIを活用した設計支援ツールやプロジェクト管理ソフトウェアの活用能力も重要です。
特に、BIMを活用したデータ連携や干渉チェック、環境シミュレーションなどの技術は、設計の質と効率を大きく向上させます。
また、クラウドベースの協働プラットフォームを活用したリモートワークにも対応できる能力も求められます。
入社理由が明確である
明確な入社理由を持つ候補者は、長期的な定着が期待できるため、面接官から高く評価されます。
特に、企業の設計理念や過去のプロジェクトへの深い理解を示し、自身のキャリアプランと企業の方向性が合致していることを具体的に説明できる人材は魅力的です。
また、その企業でしか経験できない特定の設計分野への強い関心や、企業の成長戦略への共感を示せることも重要です。
さらに、前職での経験を活かしつつ、新しい挑戦への意欲を示せることで、即戦力としての期待も高められます。
今さら聞けない面接時のマナー
最後に、面接時のマナーを解説します。
・明るい表情で元気よく答える
・両手で名刺を貰う
・結論→理由の順番で話す
それでは見ていきましょう。
明るい表情で元気よく答える
明るい表情で元気よく答えることは、コミュニケーション能力を示す重要な要素です。
質問の内容をしっかりと理解し、考えをまとめてから答えるようにします。
声のトーンは明るく、適度な大きさを保ち、面接官全員に聞こえるよう心がけましょう。
両手で名刺を貰う
名刺は両手で貰ってください。
名刺を受け取る際は、相手に近づきすぎないよう適度な距離を保ちながら、軽く頭を下げて「ちょうだいします」と言います。
受け取った名刺は、テーブルの上に丁寧に置き、面接終了まで大切に扱いましょう。
結論→理由の順番で話す
結論→理由の順番で話すことは、ビジネスの基本的な話法として重要です。
まず結論を明確に述べ、その後に理由や具体例を説明することで、面接官に理解しやすい回答となります。
長々と説明してから結論を述べるのは避け、簡潔で分かりやすい説明を心がけましょう。
まとめ
本記事では、建築設計の面接でよくある質問を紹介しました。
今回紹介したよくある質問の回答例を参考にして、転職面接を成功させましょう。